「注意してもヘラヘラ」「報告がごちゃごちゃ」そんな部下に困っていませんか?
仕事の指導が進まず、イライラがつのるばかり…。 でも実は、その原因って「伝え方」にあるかもしれません。
この記事では、話が通じない部下にどう接したらいいか、5つの具体策で解決します!
実際に建設業でよくある現場の事例も交えながら、現場のリアルとともにお届けします。
1. まず「話し方ルール」を明文化しよう
どんなに優しく言っても、伝わらないことってありますよね。
そんな時は**「話すときは結論から」をルール化**するのがおすすめ。
話し方は紙に書いて可視化する
> 目に入る場所に貼るだけでも、行動が変わります
「まず結論を一言で」「そのあと理由」など、会話の型をメモにしてデスクやホワイトボードに貼るだけでも効果あり。
中学生の授業でも「結論から書こう」って言われますよね。それと一緒です。
事例:建設現場での例
ある建設会社の現場監督(40代男性)は、20代の若手作業員に工程管理を任せたとき、「で、どうなってるの?」と聞いても「えーっと…朝は●●で、で…そのあと…」と要領を得ない返答が続き、毎回10分以上話を聞かないと要点がつかめない状況に悩んでいました。
そこで「まずは一言で結論を」とルール化し、ホワイトボードに「報告は3秒で要点から!」と掲示。 すると、驚くほど報告がスムーズになり、現場の無駄な待機時間も減ったそうです。
2. 話す時間はタイマーで区切る
「話が長い部下」には、時間制限という枠を与えるのが有効です。
「3分以内で」など、時間を数字で示そう
> ルールは「曖昧さ」を取り除く道具です
「今日の報告は3分でね」と伝え、タイマーを使えば、だらだら話すのを防げます。 スマホのアラームでもOK。会話の質が一気に変わります。
事例:現場巡回報告の調整
ある建設会社では、朝の巡回後に若手社員が上司に状況報告をしていましたが、「あれも伝えたい、これも説明したい」と毎回10分以上かかり、他の作業指示が遅れる原因に。
そこで「報告は3分以内、必要なら紙にまとめてから」とルールを導入。 最初は戸惑いもありましたが、1週間ほどで若手も要領をつかみ、報告の簡潔さと的確さが格段に向上。 結果、指示出しのスピードが上がり、現場の段取りもスムーズになったとのことです。
3. 「作業の目的」を共有する
指示されたことをやらない若手の多くは、「なぜそれをやるのか」を理解していないことが多いです。
作業の背景を伝えて、意味を理解させよう
> 「何のためにやるのか?」を伝えると、自発性が生まれます
ただやるべきことをリスト化するだけでなく、「なぜそれをやる必要があるのか?」をセットで説明することで、理解と行動が結びつきやすくなります。
事例:型枠の解体作業
ある現場で、若手が型枠の解体を途中で放置して別作業に移ってしまう問題が発生。 上司が「これ終わらないとコンクリート打設に間に合わない」と説明したことで、重要性を理解。 それ以降、自ら率先して行動するようになりました。
4. 報告は「口頭+簡易メモ」の二段構えで
報告内容を整理させるには、話す前に書く習慣+簡易なメモ提出が効果的です。
話す前にメモで頭の整理をさせよう
> 話すことに慣れていない若手には「事前メモ」が有効です
「何が起きたか」「何を伝えたいか」を事前に箇条書きでメモさせると、報告がぐっと伝わりやすくなります。
事例:材料遅延の報告場面での改善
資材の納品遅れを報告する際、若手が「昨日の夕方になってから…あ、いや、その前に…」と話が迷走。
そこで、報告前に「起きたこと・伝えたいこと」を箇条書きメモで書かせるルールを導入。 結果、話の順序が整理され、報告もスムーズに。 現場の判断も早まり、工程調整が迅速にできるようになったそうです。
5. 注意は短く・冷静に
感情的に怒っても、相手には届きません。 むしろ逆効果。
「〇〇してくれると助かる」と伝えよう
> ロボットになったつもりでOK
「ダメでしょ!」よりも、「こうしてくれたら嬉しいな」と言う方が、相手も受け入れやすい。
事例:ヘルメット未着用の若手に対して
ある日、暑さでうっかりヘルメットを脱いで作業していた新人に対し、年配の職人が「何やってんだコラァ!」と怒鳴った結果、新人はその日以来無口に…。
それを見た現場監督が「次からは暑くても、こういう作業のときはヘルメットは必ず着けてね」と、淡々と指導。
その後は素直に行動し、信頼関係も築けたとのこと。
感情を抑え、行動にフォーカスする指導が鍵です。
✨部下の可能性を信じてみよう
この部下、もしかすると…
- 研究や調べものが好き
- 「自分で考えて」と言われる方が燃える
- 口で説明するより文章の方が得意
…そんな特性があるかもしれません。
メールやチャットで「考えをまず文章にしてから伝えて」と提案するのも一つの手です。
【まとめ】教える側の心の余裕も大切に
どんなに力がある人でも、「使い方」が分からないと成果が出ません。
でも、それを教えるあなたが
「もう限界だ…」と感じるなら、その気持ちも無視しないでください。
あなたの心がすり減ってしまっては本末転倒です。
必要なら、上司や人事に正直に相談することも一つの選択です。
「教える側」も、守られるべき存在ですから。
あなたが心に余裕を持てることが、職場全体の生産性を高める第一歩なのです。
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