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あおい電気工事士って「きつい」「やめとけ」ばっかり出てきて、正直こわいです。なるにはどうすればいいのかより先に、続けられるのか不安で。




給料も安いって聞くし、若いと下っ端でこき使われるだけって書いてあった。実際のところ、どうなんだろう。




電気工事ひとすじ30年、見習いから管理職まで全部やってきました。結論から言うと「きつい・やめとけ」は半分ほんとで、半分は誤解です。ここは断言します。
「電気工事士 なるには」で検索したのに、出てくるのは「きつい」「見習いがつらい」「やめとけ」ばかり。
そんな入り口で、足がすくんでいませんか。
- 見習い時代がきついと聞いて、続けられる自信がない
- 給料が安いイメージがあって、将来が不安
- 若いうちは怒鳴られてこき使われるだけ、という話をよく見る
- そもそも一人前になれるのは、ひと握りの人だけな気がする
このイメージ、30年やってきた私から見ると、半分は本当で、半分は完全な誤解です。
この記事は、世間の「あるある誤解」を4つ、現場30年の実際と突き合わせて解きほぐす地図です。給料・年齢・職場・難易度の順に、誤解と実態を並べていきます。
読み終わるころには、「きつい」の中身が分解できて、自分がどこから始めればいいかが見えます。
結論だけ先に言います。なれるまでは大変です。でも、やる気があればそんなに難しくない。資格を早く取る、それだけです。
- ✅ 給料・年齢・職場・難易度、世間の4大誤解と現場30年の実際
- ✅ 入口→見習い→中堅→ベテランの段階別キャリアマップ(当ブログ記事つき)
- ✅ 経験を積んだあとの年収の現実と、次に取るべき一手
「電気工事士は薄給」は誤解|仕事は豊富で給料は上がっている
まず給料から。世間のイメージと、現場の数字がいちばんズレている部分です。
あるある:「きつい仕事なのに、どうせ給料は安いんでしょ」
「電気工事士は薄給」「仕事内容がきついわりに稼げない」。検索するとこの手の声がよく出てきます。




でも、体力を使うきつい仕事って、だいたい給料は安いですよね…?
実際:仕事量が豊富で、給料はむしろ上がってきている
電気工事の給料は、この数年ではっきり上向いています。
これは私の感覚だけの話ではありません。国土交通省が毎年決める公共工事設計労務単価は、令和8年3月適用分で14年連続の引き上げ。全国・全職種の加重平均が25,834円と、初めて日額2万5千円を超えました。
私が見習いに入った30年前とは、業界の空気がまるで違います。当時は「安くてきつい」が当たり前でした。今は、人手が足りず、単価が上がり続けている。
年収の相場で言うと、第二種で300〜450万円、第一種で450〜600万円、施工管理まで進めば550〜750万円。独立して受注を安定させれば1000万円超も視野に入ります。
きついのは事実。でも「きついのに安い」は、もう昔の話です。
つまり、仕事が減らない業界で、単価が上がり続けている。給料の面では、いま入るのはむしろ追い風です。
「若手にきつい世界」も逆|高齢化業界で若い人は重宝される
次は年齢の話。ここも、世間のイメージと現場が真逆です。
あるある:「若いうちは下っ端で、こき使われるだけ」
職人の世界は縦社会で、若手はひたすら雑用。そんなイメージが根強くあります。




若手が重宝されるって言っても、結局は人手として使い倒されるだけなんじゃない?
実際:業界はお年寄りが多く、若い人はそれだけで価値がある
この業界、とにかく高齢化しています。
総務省の労働力調査をもとにした建設業のデータでは、2024年時点で就業者の約37%が55歳以上、29歳以下はわずか約12%。全産業と比べても、高齢化が際立っています。
現場に立つとよくわかります。私のまわりも、ベテランばかり。若い人が入ってくると、「やっと来た」と全員が歓迎する空気になります。
30年前の私は、たくさんいる若手のひとりでした。今の若手は、希少です。同じ働きでも、可愛がられ方も、任される速さもまるで違う。
若いというだけで、この業界では立派な武器になります。使い倒すどころか、辞められたら困るから大切にする。それが今の現場の本音です。
つまり、「若手に厳しい」は昔の話。頭数が足りない今、若さは何より重宝されます。
「怒鳴られて放置される」より「育てたい社長」が多い
3つめは職場の空気。ここは、私が声を大にして言いたいところです。
あるある:「毎日怒鳴られて、あとは放置されて終わる」
見習いは怒鳴られてナンボ、質問しても「見て覚えろ」で放置。そんな昭和の現場像が、まだイメージとして残っています。




職人さんの世界って、やっぱり怒鳴られて放置されるのが普通なんじゃないですか…?
実際:中小の社長ほど「教えて育てたい」と思っている
📍 ここで多くの人が引っかかります。「きれいごとでは?」と。だから、現場の中身で話します。
人手が足りない今、中小の電気工事会社の社長は、若手をなんとか育てて定着させたいと本気で思っています。せっかく入った子に辞められたら、次はいつ来るかわからないからです。
私自身、若手を育てる立場で最初の1年、大きな失敗をしました。「任せた」と言いながら、ただ放り出していた。工程を外した若手に「なんで相談しなかった」と怒った私に、彼は「聞きに行くタイミングがわかりませんでした」と言いました。
その一言で気づいた。放置は指導ではない。相談しやすい流れを作ることが、育てるということです。
それ以来、毎朝10分だけ若手が今日の動きを話す時間を作りました。怒鳴るより、質問できる空気を作るほうが、人はずっと速く育ちます。
もちろん、怒鳴る現場がゼロだとは言いません。でも「育てたい」と思っている会社を選べば、放置される心配はいりません。会社選びの目さえ持てば、職場の当たりはずれは避けられます。
電気工事士になるには?見習いはきついが、狭き門ではない
最後は難易度。「一人前になれるのは一部だけ」という思い込みを、ここで外します。
あるある:「見習いがきつすぎて、続けられる人はひと握り」
「電気工事士 見習い きつい」で検索すると、体力・技術・人間関係、あらゆる「つらい」が並びます。だから「自分には無理そう」と感じてしまう。




見習いを乗り越えて、資格まで取れる人なんて、結局センスのある一部だけなんじゃない?
実際:なれるまでは大変。でも、やる気があれば難しくない
なるには、の答えはシンプルです。第二種電気工事士から始めて、見習いとして現場に入り、資格を1段ずつ上げていく。私が通った道もこれでした。
手順にすると、こうです。
- 第二種電気工事士に申し込む(学歴も実務経験も問われず、誰でも受けられます)
- 学科試験に合格する(過去問中心で対策できます)
- 技能試験に合格する(配線を実際に組む実技。工具の準備がここで要ります)
- 見習いとして現場に入り、体で仕事を覚える
未経験でも入口の第二種は、やる気さえあれば独学で届きます。現場に入るのと並行して取る人も多い。まず「受けてみる」ハードルは、思っているより低いです。
見習いの1〜2年がきついのは、正直ほんとうです。仕事が覚えられない、毎日怒られる。30年前の私も、毎日のように怒鳴られました。「向いてないのかも」と本気で思った。
でも、辞めなかった。一人前になる目安は、だいたい3年です。
30年で何十人もの新人を見てきて、ダメになった子の共通点は「体力」ではありませんでした。折れるのは気力のほうです。体力的に弱くても、食らいついた子は3年後に現場の主力になっていました。
資格も同じです。私は32年前、大学生のときに独学で電験三種(ビル・工場の電気設備を管理できる国家資格)に受かりました。特別な才能があったわけではない。やり方を決めて、過去問を回した。それだけです。




狭き門ではありません。なれるまでを乗り切って、資格をなるべく早く取る。やることは、それだけです。
つまり、見習いは大変。でも、続ける気力と「早く資格を取る」意志があれば、一人前は誰にでも届きます。
キャリアマップ|あなたはどの段階から歩くか
ここまでの4つの誤解を外したら、次は歩き方です。
電気工事士のキャリアを、入口・見習い・中堅・ベテランの4段階に分けました。自分がいる段階から、当ブログの記事へ進んでください。下の段階は、そこまで来てから戻れば十分です。
【入口】なるには・最初にそろえるもの
まずは第二種電気工事士から。学科と技能の試験があり、見習いで働きながら取る人が多いです。現場に入るなら、道具の準備もこの段階です。
【見習い1〜5年】きつい時期を乗り切る
いちばんきついのがこの時期。でも、ここを越えれば景色が変わります。腰道具を整え、仕事を体に入れていく段階です。「向いてないかも」と迷ったら、辞める前に読んでほしい記事も置いておきます。
【中堅】資格を上げて単価を上げる
3年を越えたら、資格で単価を上げにいく時期です。第一種、現場全体をまとめる国家資格の電気工事施工管理技士、そして電験三種。取れば取るほど、任される現場と手当が変わります。
【ベテラン】マネジメントと独立
現場を動かす側に回る段階です。自分が走り回るのではなく、仕組みで現場を回す。ここまで来ると、独立という選択肢も現実になります。
年収の現実とキャリアの選択肢
最後に、いちばん気になる年収の話を、正直にまとめます。




数字は資格・働き方・会社規模で大きく変わります。求人票の基本給だけで判断するのは、いちばん危ない。ここは注意してください。
段階ごとの相場は、こうです。
| 段階 | 年収の目安 |
|---|---|
| 第二種(見習い〜経験5年) | 300〜380万円 |
| 第二種(ベテラン10年以上) | 380〜450万円 |
| 第一種取得後 | 450〜600万円 |
| 施工管理職 | 550〜750万円 |
| 独立(一人親方) | 600〜1000万円超 |
※地域・会社規模・残業で変動します。現場30年の体感目安です。
私が第一種を取ったときは、担当できる現場が一気に広がりました。資格手当も馬鹿になりません。電験三種なら月5,000〜15,000円が相場で、30年積み上がればテキスト代の何百倍にもなります。
そしてもう一つ、大事な現実があります。経験を積んだ電気工事士は、転職市場でしっかり評価されます。
第一種と数年の経験があれば、より大きな会社への転職で年収が上がる可能性は高い。同じ資格でも、大手と中小で年収が200〜300万円違うことは珍しくありません。技術をつけたら、会社を選ぶ目も一緒に磨いてほしい。
もう一つ、求人を見るときの注意です。求人票の「基本給」だけで判断してはいけません。残業・深夜・危険手当を含めた実収入は、別の数字になります。私も若いころ、残業が多い現場に入ったおかげで、同期より年収が100万円以上高かった時期がありました。基本給が低くても、総支給で見ると逆転することは珍しくない。
私自身が、この「経験者の年収アップ」の当事者でした。だからこそ、市場価値を定期的に確かめることをすすめます。
よくある質問
- 電気工事士になるには、最短でどうすればいいですか?
-
第二種電気工事士の取得から始めるのが王道です。見習いとして現場で働きながら試験を受ける人が多く、学科と技能の両方に合格すれば取得できます。現場に慣れたら第一種、施工管理技士へと資格を上げていくと、単価もキャリアの幅も広がります。
- 未経験からだと、何歳まで目指せますか?
-
建設業は高齢化が進み、就業者の約37%が55歳以上です。若い人ほど重宝されますが、年齢で門前払いになる業界ではありません。30年の現場感覚で言えば、大切なのは年齢より「見習いのきつい時期に食らいつく気力」と「資格を早く取る意志」です。
- 資格はどれから取ればいいですか?
-
まずは第二種電気工事士です。ここが全ての入口になります。次に扱える範囲が広がる第一種、現場を管理する電気工事施工管理技士の順が王道。さらに設備管理まで視野を広げるなら電験三種が強力ですが、これは中堅以降で十分です。
- 「電気工事士 なるには」の第一歩、第二種の試験日程を調べる
- 気になる会社の求人を1件だけ見て、仕事内容と手当を確認する
- 見習いのきつさが不安なら、向いてない人の特徴の記事を先に読む
- すでに現場にいるなら、次に取る資格を1つだけ決める
- 経験があるなら、今の年収が市場でどう評価されるか一度調べる
まとめ:きついのは本当。でも、狭き門ではない
電気工事士の「きつい・やめとけ」は、半分は本当です。見習いの1〜2年は、確かにきつい。
でも、残りの半分は誤解でした。
- 給料:仕事は豊富で、労務単価は14年連続で上がっている
- 年齢:高齢化業界だから、若い人はそれだけで重宝される
- 職場:人手不足の今、育てたい社長のほうが多い
- 難易度:なれるまでは大変。でも、やる気があれば難しくない
なれるまでを乗り切って、資格をなるべく早く取る。やることは、それだけです。
30年前の私は、毎日怒鳴られる見習いでした。今は、若い人に「入ってよかった」と言える仕事だと胸を張って言えます。
自分がいる段階の記事から、1本ずつ読んでみてください。地図さえあれば、きつい道も迷わず歩けます。




「きついのに安い」は、もう昔の話です。最初の一歩を踏み出せた人は、必ず次も歩けます。この仕事、思っているほど狭き門じゃありません。まず第二種から調べてみてください。
今日のあきき
この記事を書きながら、30年前に怒鳴られていた自分を思い出しました。あのとき辞めなくてよかった、と今でも思います。若い人が減って寂しい業界だからこそ、入ってくる人には本当のところを伝えたくて書きました。








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