【中学生にもわかる!】2025年の日本株式市場はどうなる?経済のポイントをやさしく解説

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2025年の日本株式市場がどうなっていくのか、中学生のみなさんにも理解しやすいようにお話ししていきます。学校で「株」とか「経済」といった用語を聞いたことがあっても、正直なところピンとこないという人もいるかもしれませんよね。でも、将来は仕事や生活にかかわる大切なお金のこと。少し早めに知っておくと、社会のニュースがぐっと面白くなるはずです。ぜひ気軽に読んでみてくださいね!


1. 2025年はどんな年?

1-1. コロナからの回復が進む

まず、2020~2021年ごろにかけて新型コロナウイルスが世界的に流行し、日本を含めた多くの国の経済に大きなダメージを与えました。しかし、その後は少しずつ経済活動が元通りになってきています。そして2025年頃になると「コロナ禍からの回復が一段落して、経済が本格的に動き出す時期」になると予想されています。観光やイベントなどもコロナ前のように活性化して、人々の消費意欲が高まるタイミングになるわけです。

1-2. 企業の改革が進む

コロナの影響で苦しい状況に立たされた企業は、「今後どうやって利益を伸ばしていくか?」「新しい技術を活かしたい」という考えがいっそう強まっています。たとえば、業績を伸ばすために他社を買収したり、デジタル技術を活用した仕事の効率化を行ったり、株主に利益を還元する自社株買いに踏み切る企業もあるでしょう。こうした企業の積極的な動きが続けば、株式市場も盛り上がりやすくなると考えられています。


2. アメリカの影響:第2次トランプ政権

2-1. トランプ大統領再登場

トランプ大統領が再び就任することで、「アメリカ第一主義」という考えがさらに進むと見られています。これにより、アメリカの景気が良くなり、日本の企業にとっても良い影響が出るかもしれません。たとえば、アメリカ向けの輸出が増えたり、日本経済全体の動きが良くなる可能性があります。

2-2. 不透明な部分も

一方で、トランプ政権は中国への対抗策をさらに強める可能性があります。たとえば、中国への追加の税金や貿易制限が考えられます。これにより、中国への輸出が多い日本の企業は影響を受けるかもしれません。ただし、過去の経験から、こうした影響も時間が経てば回復していくことが多いとされています。


3. 日銀の金利引き上げはプラス?

3-1. 超低金利からの卒業

日本は長い間、超低金利政策が続き、銀行にお金を預けてもほとんど利息がつかない状態でした。しかし、2025年になると「日本銀行が金利を1%に引き上げるかもしれない」という予想が出ています。金利が上がれば、銀行は貸し出しの利息収入が増えるし、私たちも預金の利息が上昇する可能性があります。

3-2. 株式市場にとってのメリット

「金利が上がると企業はお金を借りにくくなるし、株価にはマイナスなのでは?」と心配する人もいるでしょう。でも、金利を上げる=「日本の経済が元気になってきているからこそ上げられる」という見方もできます。景気が良ければ、企業の利益は伸びやすいですし、銀行や保険会社など金融セクターには大きなメリットがあります。家計にとっても、預金の利息が増えるのはうれしいですよね。その結果、消費が伸びる→企業の業績も上向く→株価も上がる、という好循環が期待できます。


4. 企業業績の伸び:ROEとEPS

4-1. ROE(自己資本利益率)とは

ROE(アール・オー・イー)は、企業が株主から集めたお金(自己資本)を使って、どのくらい効率的に利益を出しているかを示す指標です。数値が高いほど「効率よく稼いでいる」ことになり、株式市場で高く評価されやすいです。

4-2. EPS(1株当たり当期純利益)とは

EPS(イーピーエス)は、企業が1株あたりどれだけ利益を出しているかを示します。たとえば、この数字が高いほど「企業がしっかりもうけている」ということ。専門家の中には「2025年はEPSが8%くらい伸びるんじゃないか」と予想している人もいます。これが本当だとすると、株価も上がりやすいかもしれません。

4-3. 自社株買いと投資拡大

企業によっては自社株買い(会社が自分の株を買い戻すこと)も進むと考えられます。自社株買いが行われると、市場での株の流通量が減り、株価が上がりやすくなる傾向があります。また、新しい分野への投資を積極的に行い、将来の成長を狙う動きも強まるでしょう。こうした流れが続くと、日本の株式市場全体が活性化するかもしれません。


5. どんな銘柄(セクター)が注目される?

5-1. 金融セクター

金利が上がるとまず注目されるのが銀行や保険、証券会社などの金融セクターです。貸し出し金利の上昇で銀行の収益が増え、保険会社は運用成績が上がりやすくなります。

5-2. 内需関連企業

日本国内で物を売ったりサービスを提供したりしている企業を「内需(ないじゅ)関連企業」と呼びます。金利上昇で家計が得をすれば、それだけ買い物やサービス利用にお金を使う人が増えるかもしれません。スーパーや通信・インフラ企業などは注目されやすいでしょう。

5-3. 防衛・原発関連

世界情勢が不安定な今、防衛関連の技術を持つ企業は注目されやすいです。また、日本では電力不足や環境問題が取りざたされており、原子力発電(原発)の再稼働や新技術開発について議論が続いています。原発の設備や関連サービスを提供する企業にも注目が集まる可能性があります。

5-4. デジタル化・DX、AI・半導体・データセンター

社会全体がDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めているため、AI(人工知能)や半導体、データセンターに関わる企業はこれからも成長が期待されています。学校や病院、会社のシステムがどんどんIT化していく中で、関連する製品やサービスを提供する企業には投資家も注目しがちです。


6. 為替の影響:円安?円高?

6-1. 2025年は大きく振れにくい?

2024年から2025年にかけて、為替(円とドルの交換レート)が大きく円高や円安に偏ることは少ないのではないか、という予想があります。極端に円安・円高に動かなければ、市場の不安はやや小さくなるかもしれません。

6-2. 円安が進んだ場合

もし円安が進むと、海外で物を売っている日本企業(例えば自動車メーカーなど)は売上を伸ばしやすくなります。特にアメリカの現地工場で生産している割合が高い会社は為替リスクが少なく、メリットを受けやすいでしょう。

6-3. 中国向け売上比率の高さは注意

一方、米中関係が悪化すると中国向けの輸出がしにくくなり、業績に影響が出る企業もあります。半導体やハイテク製品を中国に多く売っている企業は、2025年前半は株価が下がるかもしれませんが、アメリカの政策がはっきりしてきたタイミングでまた上向くという見方もあります。


7. 2025年の株価予想

7-1. 日経平均は4万3,000円も?

「日経平均株価」とは、日本の代表的な225銘柄の株価を合計・平均して指数化したものです。ある大手証券会社は、2025年の年末にこの日経平均が4万3,000円に達するかもしれないと予想しています。もちろん、これはあくまでも“予想”なので必ずそうなるわけではありませんが、経済アナリストの間では「企業の改革や成長が続けば十分にありえる」という考え方が強いようです。

7-2. リスクはあるけど長期的にはプラス?

もちろん、突然の国際情勢の変化や天災などがあれば一時的に株価が大きく下がることもあります。ただ、コロナ禍を経て企業が学んだ「リスク管理」や「新技術の導入」などの取り組みが進んでいるため、長期的には上昇トレンドを描くのではないか、とみる専門家も多いです。


8. 中学生でもできる情報収集のコツ

8-1. ニュースや新聞に目を向ける

中学生のみなさんにとっては、投資というとまだ先の話かもしれません。でも、テレビやネットのニュースで「今日の日経平均株価は~」「アメリカの大統領が~」といった話題を見かけたら、少しだけ耳を傾けてみてください。円安が進むとどうなるのか、アメリカでの出来事がなぜ日本の企業に影響するのか……そうしたことを考えるクセをつけると、社会を広い視点で見られるようになります。

8-2. 学校の授業と結びつける

社会や公民の授業では「経済」や「金融」「為替」「税金」といったテーマを習うはずです。これらが実際のニュースとどんなふうにつながっているか考えてみると、授業がぐっと面白く感じられるでしょう。たとえば「円高になると輸出企業は損をするけど、輸入企業は得をするんだな」というふうに考えてみたり、為替が生活用品の値段に関係するという視点を持つと、身近に感じられますよ。

8-3. 将来の進路をイメージする

中学生のみなさんは、これから高校、大学、就職といった進路を選んでいきます。もし起業や経営に興味があるなら、経済の知識はすごく大事! 投資や金融の仕事を目指す人なら尚更です。また、ものづくりに興味があっても、国際情勢や為替の動きが大きく影響するので、一通りの経済の基礎は理解しておくと役立ちます。


9. まとめ

  • 2025年はコロナ禍からの回復が進み、企業の改革も加速。
    買収や新技術への投資、自社株買いなどが活発化する見込みです。
  • アメリカの動向には注目。
    第2次トランプ政権で中国との摩擦が強まっても、長期的には回復傾向が見込まれます。
  • 日銀の金利引き上げは「経済好調のサイン」。
    金融、家計、企業業績にもプラスの効果があると期待されています。
  • ROEやEPSの向上で企業の魅力アップ。
    自社株買いや成長投資により、株価が上がりやすくなる可能性があります。
  • 金融、内需、防衛・原発、DX・先端技術が注目セクター。
    為替相場や米中関係も、株価の変動要因として要チェックです。
  • 中学生でもニュースをこまめにチェックしよう。
    経済や社会のつながりを理解することで、将来の選択肢が増えます。

2025年の日本株式市場は、コロナ禍のダメージから立ち直りながら企業の改革が進み、さらなる成長を目指すタイミングになると多くの専門家は見ています。とはいえ、アメリカや中国など海外の動きによっては不安定な要素もありますし、自然災害や想定外の出来事が起これば大きく相場が揺れる可能性だってあるんです。

「それなら株なんて難しそう」と思うかもしれませんが、逆に言えば経済がどう動くか、世界で何が起こっているのかを知ることは、これからの社会を生きていくためにとても大切です。中学生のみなさんがこれから社会人になるころには、さらに新しい技術やサービスが生まれていて、今とは違う働き方や暮らし方をしているかもしれません。

だからこそ、ニュースや社会科の授業と結びつけながら「今、世界ではどんなことが起きているの? それが経済にどう影響するの?」と問いかける習慣をつけてみてください。そうすれば、将来の進学や仕事選びのときにも役に立つ知識が自然と身についているはずです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!みなさんが経済や社会に興味を持ってくれるきっかけになればうれしいです。ぜひ、自分なりにいろいろ調べたり考えたりしてみてくださいね。

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